血管と血流 その4 Ep66
毛細血管
仮にすべの血管を繋ぎ合わせると約10万キロメートルで地球を2周半するぐらいの長さになりますがそのうちの99000キロメートルは、毛細血管が占めています。
しかし、99000キロも毛細血管があるのは若い頃の話です。
年とともに減っていき、60歳になる頃には4割減ると言われています。
これが老化です。
人は、毛細血管の減少とともに老いていくのです。
毛細血管の主な役割は、細胞に酸素と栄養を供給して二酸化炭素と老廃物を持ち帰ることです。
動脈と静脈は、三層構造ですが毛細血管は、内皮細胞からなる一層構造で壁細胞が外側から補強しています。
酸素や栄養素は、内皮細胞から染み出るようにして細胞へ届けられます。
内径は、8マイクロメーターほどで赤血球の直径とほぼ同じ大きさですから赤血球は、身を捩るようにして流れています。
毛細血管の役割の具体例として顔で説明します。
10代の頃の肌の張りと艶を思い出してください。
シワ一つなくてピチピチしていましたね!
皮膚の構造は、こんな感じです。 毛細血管があるのは、真皮と呼ばれる層です。
基底層で毛細血管から酸素と栄養の供給を受けて活発に細胞分裂が起こり、28日かけてせり上がり、垢となってはがれ落ちるのが健康的な皮膚のターンオーバーです。
ページのはじめに毛細血管は、年とともに減ると書いていますが顔の毛細血管が減ったらどうなるでしょう?
酸素と栄養の供給に支障が出ます。
基底層での細胞分裂に乱れが起こります。
新陳代謝の低下です。
こうして、ピチピチお肌に潤いがなくなりシワができていくのです。
でも周りにいませんか?
実年齢よりずいぶんと若く見える人
特別な化粧品も使っていないのに肌が輝いている人
その差は、毛細血管の量にあります。
To be continued.