見えないモノ Ep80
小さすぎて見えない。
遠すぎて見えない。
隠れていて見えない。
理論上あるはずだけれども見えない。
見えないモノを見たいと言う探求心から人類は発展してきました。
地球や人体に存在する磁場も直接見ることはできません。
Episode77「護られている。」で地球の磁場の説明に棒磁石を置いた図を使いました。
この棒磁石を人体の磁場の図に当てはめると頭のテッペンがS極で足の裏がN極になります。
ツボで言うと頭の百会と足の裏にある湧泉にほぼ当てはまります。
二つのツボの言われを調べてみると・・・
百会(ひゃくえ)督脈(とくみゃく)
前髪際を入ること5寸、正中線上に取る。百は多いことを形容しており、会は集まることを意味する。百脈が集まることを意味する。また頭は諸陽の会である。本穴は頭頂の正中にあり、三陽五会のところであることから百会と命名された。
湧泉(ゆうせん)足の少陰腎経の井木穴
足底中央の前方陥中で、足指を屈すると最も陥凹する部に取る。泉は地下より噴き出す水を指し、湧は水が噴き出すことを指す。本穴は足心に位置する腎経の井穴であり、脈気が湧き出す処であるために湧泉と命名された。
経絡経穴概論 東洋療法学校協会 針灸学 経穴編 東洋学術出版社
地球の磁場が存在するように人体の磁場の存在が明らかになったのは、つい最近のことです。
しかし、古代中国では気がN極に相当する部位から湧きだすので湧泉と名付け、S極に相当する部位に集まるので百会と命名しています。
これは、偶然の一致なんでしょうか?
「いつも元気ですね!」
「気分がいい!」
「気が短い!」
「気を付けてお帰りください。」
気がつく言葉をあげればいくらでもあります。
でも「気とは、なんですか?」と問われると返答に困ります。
中医学では、気の概念として「気は物質であり、消耗したり補充したりすることができる。
また昇降出入の運動性をもち、生理機能の中心をなす。」と言われています。
物質と言いながら目に見えない存在で有るような無いような捉えどころのない存在です。
中国の古典医学書には、上工(名医)は未病を治し、中工(普通の医者)は己病(発症した病)を治す。と記されています。
名医と呼ばれる者は、既に発症してしまった病気を治すことにくわえ、未病(病気になる一歩手前の状態)をも察知して治してしまうという意味です。
上工(名医)たるものは、目に見えないわずかな気の異常を感じ取り未病を治すことができたのかもしれません。
そんな人は、人体の発する磁場の異常も感じとることが出来たのではないでしょうか!
To be continued.