お伊勢参り Ep100
2017年4月にスーパーに勤めていた時の後輩M君から電話が掛かってきました。
「エライことですわ!肺がんになってしまいました。」
「煙草も吸わんのに?」
頭痛もするし、おかしな空咳が続くので検査したそうです。
結果は、いきなりのステージⅣで肺から脳や背骨など全身に転移していました。
彼のガンは、ALK融合遺伝子という遺伝子異常が原因の肺がんでした。
調べてみると
ALKとは、未分化リンパ腫キナーゼ(anaplastic lymphoma kinase)の略称で、細胞の増殖にかかわっています。
正常な状態では、ALKは必要に応じて細胞分裂をうながしますがALK遺伝子が、何らかのきっかけで別の遺伝子とくっついてしまうと、ALK融合遺伝子という異常な遺伝子になり、ALK融合タンパクが作られます。
このALK融合タンパクが細胞の異常な増殖を引き起こし、がんが発生します。
喫煙の有無に関係なく肺がんの中でも5~6%の罹患率です。
と言う難しいガンでした。
オルゴンリング一式携えてお見舞いに行きました。
前々からオルゴン療法のことは、話していましたが施術するのは今回が初めてでした。
普通なら少し手加減するところですがエライことになっているので全力で施術させてもらいました。
当然絶叫でした。
毎日自分で足を擦るようにと施療用リングを一つ置いて帰りました。
直ぐに入院して、薬物療法や放射線治療などが始まりました。
暫く入院していましたが退院後、薬の服用と定期的な通院検査に切り替わりました。
少し落ち着いた頃に彼が言いました。
「Kさんどうしているのかな?会いたいなあ!」
Kさんは、スーパーに勤めていた時の共通の上司で二人ともお世話になった方です。
愛知県の岡崎市に住んでおられるので連絡を取ってみました。
日程を調整して一泊二日で会いに行くことになりました。
早起きして名神高速から新名神経由で名古屋に向かいました。
岡崎に行く前に二人とも車が好きなので豊田市にあるトヨタ博物館に寄り道しました。
旧車が国内外のメーカーを問わずに置いてあり、車好きのおじさんなら一日居ても飽きない場所です。
後ろ髪を引かれる思いで岡崎に向かいました。
約束の場所に着くと少し髪が薄くなった元上司がいました。
名古屋と言えば味噌煮込みうどんです。
グツグツ煮えるうどんを食べた後は、昔話の花がコメダ珈琲で咲きました。
元上司と別れた後、宿泊先の伊良湖岬にある国民休暇村に向かいました。
伊良湖岬からフェリーに乗るとお伊勢さんには、一時間ほどで着きます。
二人とも小学校の修学旅行で行ったきりなので翌日に行く計画でした。
その晩は、オルゴンリング一式を持って行ったのでみっちりとM君の施術をしました。
あまりの痛みにチョット泣きが入りました。
朝起きると外の様子が変でした。暴風雨だったのです。
フェリー会社に電話をすると「今日は終日欠航です。」
仕方がないので来た道を帰ることにしました。
高速に乗っても速度規制が掛かっていました。
亀山ジャンクションに差し掛かる頃になると少しずつ小降りになってきました。
右に曲がれば新名神、直進すればお伊勢さん!
こんな機会は、もうないだろうと直進して伊勢自動車道から伊勢神宮へと向かいました。
内宮に着くころには、青空が出てきました。
「これも日ごろの行いがエエからやで!」と駐車場に車を止めました。
やけに車が少ないのです?中に入っても人影もまばらです。
あの暴風雨のせいで参拝を見合わせた人が多かったのでしょう。
橋を渡り、五十鈴川で手を清めようとしたら増水危険とロープが張ってありました。
手水舎(ちょうずや)で心身を清めましたが他に清められる人もおられなかったのでオルゴンリング一式を出して清めました。パワーアップしたと思います。
玉砂利を踏み奥に進むと耳が通り鼻が抜けて感覚がシャープになっていくように感じました。
空気が変わったのが分かりました。
内宮の一番奥、「御正宮」という天照大御神がお祀りされているお宮に到着して、階段を上がって行ったその時でした。
正宮の御帳(みとばり:白い布)が、ふわーっとこちらに向かって上がってきたんです。
一瞬ですが奥が見えました。
M君に「今の見た!」
「神様に迎えていただいている!」
「きっと治るで!」
とテンション上がりました。
参拝後にお土産を買いたいと言うのでおかげ横丁に行きました。
すると今まで晴れていた空があっと言う間に雲が被いはじめて、雨が降り出しました。
この時に確信しました。
「M君は治る!」
発症から6年経ちました。
M君の闘病は続いています。
今もリングで足を擦り続けています。
To be continued.